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​IE工程分析図の作成例

事例の紹介

​こページでは、某製造業の工程分析図の作成事例をご紹介します。
スマートファクトリー化に向けたIe工程分析図の作成による生産工程の作業を明確化します。
IT化する上でも、これら作成は必要になります。
​ITコンサルタントを活用するなりで分析図を作成しておくと、もろもろの業務改善が容易になります。

​工場の状況

単一製品製造会社の現状工程分析:加工されたパーツを梱包~発送する迄の工程が対象。

X社ではある電装品の加工を行い、それを梱包している。製品アイテムは30種類。

 

(要望と条件)

工程分析による現状把握~改善を進めることになった。

工程分析は1つの製品に限った流れを追う手法である。

この工場における課題は、現在、人手不足の傾向があり、補充も難しいので、できるだけ省力化を図りたいという要求がある。

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​工程の流れ

​上記工程分析図は以下の①~⑨の工程をIE技法で、作成した分析図です。

①部品は加工機5台により加工されて、1ロット約1000個の単位で箱に入れる。

1000個/ロットの加工済品は加工後箱毎に置き場で一時保管する。

加工作業者は3名で5台を使用している。

なお、各製品は5台を通るわけではなく、1台の設備で生産が終了する。

②一時保管された材料は事務所より指示される伝票に従って、加工済部品を取り、6m離れたエレベータまで台車に運びエレベータに台車と共に乗り2階へ送る。

③エレベータは安全上、人が乗れないので運搬者Tさんは10m離れた階段へ行き、2階へ上がってエレベータより台車を引き出し、6m離れた洗浄機まで台車を押し、部品を運ぶ。
④洗浄機へは部品をバラバラに投入しなければならないので、箱よりボックスへ空ける。  
ボックスは前の製品の洗浄を待つ事があるので、平均40~50分くらい待つ。前の部品の洗浄が終るとホッパーを切り替え、洗浄機へ部品を投入する。
⑤なおホッパーより洗浄機へ材料が投入される時、ポカヨケがついており寸法不良があると、自動的に除外される。
又、部品にバリがあるものも除外されるが、これは手直しされm次のロットと共に統合される。
作業者はHさんであり、歩留は大体97%くらい。洗浄は1ロット当たり約25分である。
⑥洗浄が終るとHさんは1ロットずつにまとめ、4ロットになったら、箱にロット毎に部品を箱入れし、防錆工程へ台車を運んでゆく(防錆工程は2階にある)。

⑦運ばれた部品は防錆機にかけられるまで少し待つ。

防錆機も部品の混入があるとまずいので、ロット毎に処理される。

防錆機は脱脂、防錆液浸、液切り、乾燥の4工程があり、4台の設備で4工程となっている。

1ロットずつ、この順で処理される。
この担当はQさんだが、Qさんは防錆機の部品を1ロットずつ箱に入れ、やはり4ロットたまると、台車に乗せ、箱詰工程へ持って行く。

直ぐに箱詰にかかれないものは仕掛場に、一時保管する。

⑧箱詰は部品を10個ずつビニールに入れたものを10袋としてまとめ1箱にする作業である。

作業者は女性5名の作業。箱詰には伝票づけが必要だが、その作業は事務所よりの出荷指示に従って行われる。

なお、箱詰作業はお客様の時間納入に従って行われる。

その関係で、防錆後の部品はある程度仕掛をもった形で行われている。

又、箱詰時、キズ等の外観不良があると、それは不良として除かれる。不良率は前肯定の防錆に対し約2%程である。

仕事は忙しく毎日1~2時間の残業が行われている状況である。

⑨その他の内容として、初工程である加工工程は、部品加工毎に段取り替が必要になるが、段取り作業の内容は加工の治工具の交換が主な仕事で工具室より工具とプログラムテープを持ってきた。 
まとめ

今回のような工程分析を行うことにより、工程内のどの部分がネックとなっているか、そして、どの分をどのように改善するかの検討がしやすくなる。 そして改善後にも同様に工程分析図を作成すれば、それぞれの項番を比較すれば、改善後は項番が減っているか、または時間(分)や距離(m)が少なくなっているか、そして 設備と技術の内容が変わるなど、改善点(メモ欄)を活用すれば、経営陣などに数値と記号で分かりやすく説明が出来るようになる。

もし、IT化をする場合、IT業者には工程分析図は伝わりにくいが、どこで何のデータを登録または参照するか分かることで、IT導入の管理ポイントが伝わりIT業者の業務フロー図の作成も容易になる。
別ページの管理ポイントのページで説明しているが、これらを自社で対策しないと外部にも伝わりにくい。
​これらが有ることで、後輩にも伝わりやすくなり、工程改善の履歴も管理できるので、工程分析図と管理ポイントの設計を是非、作成をお勧めする。

 
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