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QCD活動を追加しました。

執筆者の写真: 野村 康造野村 康造

①QCDとは


QCD(品質 (Quality)、コスト (Cost)、納期 (Delivery))は、製造業企業の製造現場での競争力を測るものさしである。


②製造現場での競争力:QCDを高めていくには、


工場での生産性の向上がカギは、


1,設備のレイアウト

2,従業員の組織づくり

3,作業配分の方法

4,工程管理

5,生産の状況によって異なる原材料費、運搬費といった変動費

6,従業員の給与などの人件費、管理費等といった固定費


上記6つの項目をトータルで達成する必要がある。

ひとつずつの要素だけを達成していけばいいというものではない。

もし、品質を実現するために工数を増やした場合、コストと納期が圧迫される。

納期やコストを優先して工数を設定すると、品質がおろそかになる可能性がある。


③QCDで製造業として社会的な競争力を高める














損失とコストの合計を最小化できる製造工程を作る


全体のコスト(社会的損失)投資コスト(固定費や変動費)+損失コスト(故障や劣化で品質がばらつくことによって生ずるコストやクレーム発生の弊害など)







計画 = 製品開発のQCDのバランスを整える作業が重要である。


④製造販売会社におけるQCD


顧客の満足度を向上➡Quality(品質)


製造販売会社の企業競争力を測るものさし

①製造業企業の製造現場での競争力を測るものさし:QCD

②マーケットの企業の競争力を測るものさしとして、4Pがある。

・製品(Product)、

・価格(Price)、

・流通(Place)、

・プロモーション(Promotion)、

の4点。


⑤技術開発・設計部門や研究開発部門

自由な発想でクリエイティブな製品を生み出すことが良しとされており、これまで業務改善や効率化の対象から外されていた側面があった。


近年、製品のライフサイクルが短くなり、それに伴って開発や研究のための時間がどんどん短縮され、製品もさらに多様化・複雑化している。


最近は、IT化をはじめ、企業はさまざまな取り組みを通して、自社のすべての部門で業務の効率化を図る必要に迫られている。


製品設計の業務の多くがQCDでうまく整理できるため、抜け漏れをなくすためよく利用されている。品質を向上させようと思うとコストが上昇してしまうように、QCDは多くの場合トレードオフの関係にある。


製品設計者はQCDのそれぞれの目標値を定め、トレードオフの関係になった場合の優先順位を明確にしながら、バランスを取って設計を進めていくことが大切である。














⑥QCDと注意点


品質不良の低減

不良低減は生産技術が深く関わる分野でもあります。品質不良の約80%は設計段階での問題が出てくると言われている。

このため、現地現物で問題把握することから生産技術が関わり、源流での対策を行うべきである。


リードタイムの低減

顧客または販社に受注を受けて納品するまでの時間のこと。

リードタイムはその企業の総合力が問われる。


⑦受注生産の場合の注意点(コストを考える)

カスタマイズを受けるということは、顧客要望を受けることなので、

「企画品質」に大きな影響を与えます。カスタマイズを受けていくと「企画品質」

は膨らんでいくので、当然、その品質を満たそうとすれば、大きな労力、つまり、コストを要す。

「コスト」を優先すれば「企画品質」が落ち、顧客信用に関わる。


⑧QCDの維持管理

QCDを維持管理して、継続させるには以下の図のような関係を継続することである。

グローバル競争に勝ち残る企業は、これら活動に対して、今や当たり前のように取り組んでいる。

これらをIE(インダストリアル・エンジニアリング)で科学的に実践すると誰にでも分かりやすくなる。

IEは、数多くの分析を数値で記号で表すことが出来るので、QCDに活用すると効果が見えやすい。

一つの例として、「生産管理の最適化・IEの活用」や「IE工程図の作成例」を参考にしてみると良い。


⑨まとめ


製造会社・製造販売会社では、必ずQCD活動を実施している。

しかし、長年実施しているQCDが部分最適化されて、全体最適化されていないQCDを実施している製造業が少なからず有るのは事実である。

このような企業は、自己満足から抜け切れず、やがて来る現実問題に直面しない限り、硬直化した状態でなかなか改善が進まず、現状から抜けきれない傾向にあるようだ。


製造販売会社の場合、製品競争力・企業競争力などが、あらゆる面でもとめられる。

もし、競争他社が、全体最適化に向けたQCDを採用し、実践したとしたら変革の出来なかった企業は必ずマーケットで敗退するのは明らかである。

負の連鎖は、「過去に失敗した企業」を参考にすると良い。

失敗した企業には、改善できなかった体質が内部に必ず存在する。

負は必ず負を生むので、それが企業体質となり硬直化するので、思い切った企業変革が出来ない限り行きつくところは明らかになる。

現在のグローバル競争社会では、製品と価格と納期の関係は、顧客が製品を選定する基準に反映されことになる。

製造販売会社の競争力のものさしである、先に説明した

・製品(Product)、

・価格(Price)、

・流通(Place)、

・プロモーション(Promotion)、

4Pの連続性が重要である。

これら最適化する方法として、SCM(サプライチエーン・マネジメント)などから、PSIの活用も重要になる。つまりマーケットに対してどのように企業戦略を立案して、総合的に取り組み実践していくかが重要である。


QCDの目的と意味を初心に帰りよく理解して、新たにIE(インダストリアル・エンジニアリング)の技術を科学的に活用することで、効果の有るより良いQCD活動が実施出来る場合がある。

それら研究と実践は、製造業の命である。

理論理屈だけでは「小田原評定」に有るように何も答えが出ないので、先ずは実践していく精神を企業内部で養っていくことが重要である。


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